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1日目:出発∼富士山6合目

  8月17日月曜日、天気は晴れ。夏休みに入り朝早く起きることが少なくなり、すっかり生活習慣が乱れつつあるなか、朝の6時に起床。前日はバイトとオンラインゲームのイベントのため、睡眠時間は十分ではなかったけれど、寝起きの頭はすっきりしており、やる気と元気は十二分。なにしろこの日は待ちに待った富士登山の日だからだ。
  思い返せばひと月かふた月くらい前、雑誌セクションから提案された富士登山企画への同行者募集の話を聞いた時がはじまりだった。以前から一度は登ってみたかった富士山に行けるこの企画は絶好のチャンスだった。かくして私はこの企画に同行することになり、何度か打ち合わせを行い、なまった体では登れないのでランニングをはじめ、この日に至った。
  7時に水戸駅に集合。雑誌セクションの方の何人かは途中の駅から合流することとなり、20分の電車で出発。途中で残りのメンバーと合流し、何度か乗り換えを行い、目的の富士宮駅でこの企画のメイン担当者と合流。そこには私たち広報プロジェクト担当教員の島田先生と岩佐先生も迎えてくれていて、これからの登山に更なる期待を与えてくれた。ただ、後にあんなに辛い目に遭うことなど、この時は考えてもいなかったが。

  そこからバスに乗り換え、今回の登山に同行してくれるワンダーフォーゲル部のある富士宮西高校に向かい、そこでワンゲル部の皆さんと合流し、そのままバスで富士山5合目まで行った。道中長い坂道やいろは坂のような繰り返し曲がりくねった坂道を登っていったのだが、基本的に乗り物に弱い私はほとんど寝ていたので酔わずに済んだが景色もだいぶ見逃してしまった。ただ、自分たち大学生に比べ、ワンゲル部の高校生たちは元気に話をしていたのは覚えている。

  5合目に到着した時に、予想よりも早く到着してしまったようで、宿泊予定の「雲海荘」には直接向かわず、まずは宝永山火口に向かうことに。
  高校生たちに先導してもらい、ゴミ拾いをしながら進んでいったのだが、先に進んでいた高校生たちがほとんどゴミを拾ってしまい、自分たちはあまり拾えなかった。・・・実のところ、高校生たちの進む速度についていくのがやっとで、ゴミを拾う余裕があまりなかったのであった。

  河口までの道のりはアップダウンはあるものの涼しい林道だったため、それほど問題はなかったのだが、その林を抜けていざ火口が見える道に出ると、そこは急な斜面なうえ足下の地面は砂利やゴロゴロした石のためとても不安定であり、何度もこけそうになりながら必死に前に進んでいき、その斜面を登り終え、長い下り道をおりていくと、やっと宝永山火口に到着できた。高校生たちは立ったまま休憩するのに対し、自分たちは皆膝を折っていた。

  休憩が終わり、河口付近でしばらくゴミ拾いをすることに。誰かが飲んだペットボトルの容器や、割れた瓶であろうガラス片、何年前のものかわからないほど錆びてぼろぼろになった空き缶、さらには排泄物までもが放置されており、マナーの悪い登山者もいるのだと思い知らされた。
  そこから道を少し戻り、6合目にある「雲海荘」へと歩いていった。雲海荘についたころにはもう日が暮れ始めており、到着して一服してから外に出て眺めた夕焼け空はすばらしいものだった。

  夕飯はカレーライス+かけうどんで結構な量があったが、歩き回っておなかがすいていたのか、自分だけでなく雑誌セクションの女性の方々もきれいに完食していた。そこで全体は解散になったが、雑誌セクションの方々はそのままミーティングになり、明日の予定や登頂に向けての意気込み、もし登頂できなかった時の下山時間や体調が悪い人が出た場合の対処などについて話し合いを行い、明日の登頂を成功させるよう張り切っていた。

  その後解散となり、各自部屋に戻っていったが、自分は一緒に行った先輩と共に外に出て夜空と山頂を見上げていた。そこには、輝く無数の星々が空にちりばめられ、まるでプラネタリウムのようであり、そして山頂までの道にはご来光を見に行くであろう人たちが登っていく光や、自分たちが明日通るであろう7合目以降の山小屋の明かりを見ることができた。
  絶対に登頂してみせる。そう胸に誓い、その日は床についた。